【西小中台剣友会の沿革】

 西小中台剣友会が正式に発足したのは昭和55年(1980)春だが、それ以前に数年間の前駆期間があった。西小中台団地に入居が始まった翌年の昭和48年に、隣接する地区に花園剣友会が設立され、西小中台地区からも多数の小中学生たちが、毎週日曜日の朝、約2キロ離れた花園中学校の体育館へ稽古に通っていた。
  しかし、学校行事などで体育館が使えず稽古休みとなることが多かった。当時警視庁勤務だった指導者の永井利弘先生が団地に住む会員約20人に呼びかけ、花園の稽古が休みだった昭和51年11月28日、団地内の児童公園で最初の野稽古を行ない、これがしばらく続いた。
  こうしたことから、西小中台小学校での稽古を望む声が高まり、昭和55年1月、保護者の福留晋一郎氏や指導者らの働きかけで団地自治会文化部活動(間もなく体育部ができて移行)の一環として剣道部を設立する運びとなり、学校の了承も得られた。2月9日に初稽古を実施、4月5日から名称を「西小中台剣友会」とし、4月19日、千葉市少年剣道連盟に加盟した。
  発足当初の会員数は小中学生91、一般12、計103人。保護者が稽古に参加して入会した例も多く、体育館からあふれんばかりの時期もあった。しかし1990年代末ごろから少子化の傾向が顕著になり会員数は減少、また、住民の移動も激しく、最近は団地居住の会月はごく少数で、大半は周辺のマンションや住宅地居住となっている。
  会の活動としては、毎週末の稽古と折々の集中稽古、会員同士の月例試合、各種大会・試合・研修等への参加、夏の合宿、新年の鏡開きなどを行い、周年大会で行う親子試合は会発足当初から続く名物となっている。
  稽古の前には全員正座して「剣道の理念」と会のモットーである「禮の心」を唱和する。これらを通して、礼節を養い、剣道の錬磨、心身の鍛錬、相互の親睦などをはかり、ひいては健全な社会人作りに資することを期している

  この間、会発足時からの指導者・波多安正先生を中心にして昭和59年4月、朝日ケ丘剣友会が創立された。さらに、平成6年4月「大道館道場」(嶋崎彰館長)、11年4月「少年剣道瑞穂クラブ」(太田次会長)が誕生、西小中台の兄弟剣友会として合同で稽古や行事を行っている。